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このページで取り上げるのは、内乱・戦争・大規模テロなどの非常事態における対策であるが、大規模災害時における対策と基本的な考え方は変わらない。ただし、有事の際には民間防衛としての活動が求められる。民間防衛とは国民がゲリラとなって戦うことではない。自らのみを守り避難するために協力する事である。自衛隊は敵との戦闘で手一杯で、民間人を組織的かつ直接に避難・誘導・防護するほどの余裕は無いだろう。国民は警察の指示に従って自ら避難し生活することになる。この点で現在の日本に民間防衛システムの存在しないことや、公共心・協調性に欠ける人間が多いことは非常に不利であると言わざるを得ない。
原因:テロ・通常兵器による戦争・経済封鎖・心理戦争(マスコミや市民運動への買収工作等)・核戦争・原発破壊・NBC兵器戦争
想定例1:反政府組織・外国軍等によって、日本で全国的に混乱が生じる。エネルギー産業の操業が難しい状況に陥る。ライフライン(電気・ガス・水道・通信等)が壊滅的なダメージを受け供給が滞る。列車・航空機・船舶は殆どが運休。交通規制・信号の停止・ガソリンスタンドの営業停止により、自動車による輸送も滞る。金融機関では取り付け騒ぎが続出、経済的混乱が連鎖・波及する。暴動が頻発するが、自衛隊・警察の治安能力も低下。マスメディアも活動を低下させつつある。
想定例2:小規模ゲリラによる重要施設(発電所・上水道施設・放送局・通信施設・官邸・防衛庁関連施設等)破壊・占拠活動
想定例3:政治宣伝活動、反政府コロニー育成
参考(Y2K問題)
2000年問題講演会記録(国際大学グローコム教授青柳武彦)
コンピュータ西暦2000年問題に関する年末年始に向けた準備について(平成11年10月29日高度情報通信社会推進本部決定)
このような状況下、災害用の備蓄では不十分であることは言うまでもない。災害用備蓄品を量的に補充すると共に以下の配慮が必要。
保管庫の整理整頓。
収納は段ボール箱よりも樹脂製コンテナを用いる。段ボール箱は折りたたんで収納。内容物の表示。内容物リストの同封。
密封と乾燥
水:1人当たり最低10リットルは用意するが、大量の飲料水を備蓄するのは不可能に近い。浄水器が必要不可欠。砂・布・銀・炭・珊瑚等でも簡易な物は自作できる。粉末飲料(ポカリスエットや生姜湯、コーヒーなど)も用意する。
食糧:日常食するものに、長期保存できるものを取り入れる。日本古来からの乾燥食品や缶詰・レトルト・フリーズドライは日常食するのに適する。アルコール度70パーセント以上の酒類は消毒にも使える。以下に特に有用なもの・忘れがちなものを示す。
食用油・小麦粉
米(大量に。アルファ化されたものは調理が簡単。低予算なら無洗米または普通の米。虫がつかないように保管には厳重注意。)
切り餅パック(非常に有用。腹持ちも良い。)
インスタント麺(チキンラーメンは湯をいれずに食べられる利点がある一方、喉が渇くという欠点もある。)
即席みそ汁・スープ
豆類
ドライフルーツ
蜂蜜・メープルシロップ・ジャム
粗塩・砂糖・醤油・味噌・酢・唐辛子・マヨネーズ・チューブ入り加糖練乳
胡麻油・菜種油・オリーブオイル
各種食用植物の種(簡単な園芸用品と共に)
ベビーフード・粉ミルク(精神的ダメージで母乳が出なくなる可能性がある)
和風乾燥食品の例
かつお節・いりこ・うるめ(めざし)・干しえび・海苔・昆布・ワカメ・切干大根・高野豆腐・干し椎茸
クーラーボックス
道具等
くわ・シャベル・つるはし・バール・アックス・マチェット・6ポンドハンマー・チェーンソー・エンジンカッター・工具類(ボックス・めがね・スパナ・ドライバー・アーレンキー等)・電動工具・土嚢袋・PPロープ・虎ロープ・土工シート・カラーコーン・ラッカースプレー(黄・赤・青・黒・白・耐熱銀)・発電機・空気清浄機・投光機
その他
消火用砂
家庭用漂白剤(「ハイター」=次亜鉛素酸ナトリウム)
消石灰
参考書(サバイバル関連・DIY関連・ガーデニング関連・料理関連等)
単独行動は避ける。2名以上のグループで行動する。ただし信用できない者とは行動を共にしない。
リーダーは誰か、またその権限を明確にしておく。権限内で行った決定には絶対に従うが、リーダーの罷免方法も明確に。リーダーは必ずメンバーの意見を参考にする。
迷彩服は着ない。無用の誤解からトラブルの元。褐色の作業着等が良い。不用意に武器を携帯しない。(戦争の場合、民間人の服装に武装した状態で捕獲されると捕虜として扱われない可能性が高い。また迷彩服を着ていながら正規の部隊章・階級章がない場合は、さらに事態は悪化すると考えた方が良い。特殊部隊はパッチ類を外すことが多い。)
Atomic Detonations(vce.com)備考:核爆発。QuickTime Movies。)
スイスの民間防衛施設紹介(チューリッヒ日本人学校)備考:民間防衛システムの機能としては、自治体の機能維持・民間人の避難・ライフラインの確保・秩序の維持等が挙げられる。
参考:「民間防衛―あらゆる危険から身を守る」スイス政府(編纂),原書房編集部(翻訳)
オーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ州の緊急サービス局紹介((財)自治体国際化協会)(保険制度まで整っている。)
このページでは、大規模な混乱状況に関する資料を提供する予定です。が、テーマがテーマなので制約が厳しくなることを御了承下さい。本サイトは、違法行為の助長を目的とするものではありません。
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