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いざ災害が発生してからは、どれだけ訓練を積んだ人間でも選択肢は限られ、運に大きく左右されます。だから準備しても無駄と考えないで、今の内に出来るだけの準備を整え、選択肢を残しておくことをお薦めします。そのうちの幾つかは無駄になるのでしょうが、残っていた一つの選択肢があなたの家族を救うかもしれません。
様々なケースを想定し、対処法を話し合っておく。
災害用非常持出品
非常持出品は、保管する場所にも注意。車のトランク、家屋の1階・2階と分散して保管する。それぞれの内容物は平均的にしておく(リスクの分散)。(010100災害用非常持出品参照)
忘れがちなのは入れ歯や眼鏡、常備薬や生理用品など日用品のうち災害と結びつきにくいもの。
災害用備蓄品
災害用備蓄品は、家が倒壊しても潰れにくい場所を選んで保管する。(010200災害用備蓄品参照)
普段も使用していて一箇所に集めにくい物は、素早く集められるように、リストや袋などを用意しておく。
避難部屋
家の中で一番安全な部屋を物資の集積場所として選定する。一般的には1階は避ける。窓またはドアのある部屋にする。ただし、他の場所にもある程度分散して備蓄しておく(リスクの分散)。災害時、初期の対処(火の始末等)が済めば、ここに避難する。屋外への脱出路も数種類選定し、必要な処置(縄梯子設置等)をとっておく。
連絡手段・方法
誰々が会社にいる場合、誰々に連絡のつかない場合、全員が家にいる場合等にいつ・どこで・どのように連絡をとるのか
例)複数の手段を想定しておく、家族で利用するコード番号を決めておく(番号の用途は様々)
直接落ち合う - 家、自治体の指定する避難場所(そこへ行く道筋=避難路も吟味する。予め選定した避難路は火災や倒壊で使えないこともある。)
電話 - NTTの災害用伝言ダイヤル(171)・携帯電話キャリア各社の災害用伝言板・遠隔地の親戚を掲示板代わりに使う連絡方法を周知徹底
その他インターネット等
幼児と老人
補助責任者を決めておく。補助責任者として1人だけを選定するのではなく、優先順位方式で、誰かが欠けても次の順位の者が繰り上がるようにする。この考え方は他の事柄にも応用できる。
緊急連絡先カードの作成、携帯
住所・氏名・電話番号・生年月日・血液型・想定される家族の避難場所等を記入
地震の発生により、停電したり、割れたガラスが散乱することもある。枕元に底の厚い靴(またはスリッパ)、懐中電灯(持出品とは別、操作の平易なもの)を準備しておく。
寝室に大きな家具を置かない。大きな地震では家具が飛んでくる。
カーテンを閉めておくとガラスの飛散が押さえられます。出来れば飛散防止フィルムを貼って下さい。
火災等のことも考えて、寝るときは綿製下着を着用する。
「地震から家族を守る日曜大工」 伊東義高著 中経出版 1800円 参照。(「参考書籍」にも挙げてあります。)
勿論、予算が許すなら耐震補強工事を施すべき。それが一番効果的な地震対策であることはいうまでもない。
家屋の耐震工学については、日本建築学会編のリーフレット「わが家の耐震」が参考になります。(「わが家の耐震」)
災害時、拠点となる部屋を設ける。
ガラスには飛散防止フィルムを貼る。浮いた部分が出来ないように貼る事。(DIYショップ等で購入可。)
大きな棚類、冷蔵庫、TVは必ず転倒防止処置を施す。転倒防止具は耐久性に留意して慎重に選定する。
平棚の前端に桟を取り付ける。(落下防止)
観音開きの扉を持つ家具は掛け金を取り付ける。
照明器具が大きく揺れないようにゆるめに固定する。(天井にぶつからないようにする。やや遊びをもたせるのがコツ)
壁掛け式の物(時計等)を落ちないように固定する。
消火器を備える。大きなもの1個と小さなもの(エアゾール式)1〜2個。有効期限に注意。
バケツ(出来れば普通のものと三角バケツ)を用意する。
夜間、風呂の水は抜かない。できれば寝る前にヤカンにも水を汲んでおく。
非常用持出品とともに家からの脱出用工具(バール等)を準備する。(マンション等では玄関ドアが変形し、開かない可能性があります。)
近所の住人とコミュニケーションをとる。ご近所付き合いは、救助や避難所暮らしの際に大きな力となる。助け合えば、お互いの利益になる。自分の利益だけを追求する人間ばかりだと、皆が損をする。
近隣の建物や道路、防災施設・機器について普段から関心を持つ。自治会で適切に維持・管理されているのか、皆でチェックする。誰の責任かを追及するのではなく、皆の財産をいかにして維持していけるかを前向きに真剣に話し合う。
保存食品やちょっとした暮らしの工夫に興味を持つ。
一つの物を多目的に利用できるなどの生活の知恵を持つ。近隣住民とのコミュニケーション・協力関係は、こういう面でも有用。
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